2024年9月25日(水)
まほろば会員11名が集まり、Esslingenでの遠足を楽しみました。
お天気に恵まれた水曜日。Esslingen駅で集まった私たちは、まずバスでBurgという停留所まで登って下車し、高台からEsslingenの街並みの全景を眺めました。名所ごとに地理にお詳しい田邊さんとトマンさんのガイドを聴きながら、街の歴史に思いを馳せました。その後、約200段の階段を下るグループとワイン畑を歩いて下るグループの二手に分かれました。ワイン畑ではちょうどワインの収穫の真っ最中。葡萄を運んでいる元気な若者に声をかけると、何房かの葡萄を味見のためにと分けてくれました。それを頬張りながら、さらにワイン畑を散策。その後、Frauenkircheの中に入り、ステンドグラスの美しさとその製作者の技術、天井の装飾などに感銘を受けました。
街の中心まで降りてきたところ、この日はちょうどマルクト広場でWochenmarktが開かれていました。二つの塔が吊り橋で結び付けられた聖ディオニス教会を見上げながら、あの橋を渡る勇気があるかどうか、各々話し合いました。旧市庁舎の壁には、1591年に作られたオリジナルの機械装置で動いている仕掛け人形塔があります。ちょうど12時のGlockenspielを聴けるということで、みんなで今か今かと待ち構えていました。すると味わい深いメロディが流れ始め、仕掛け人形が動き出し、楽しみました。その後各々その場を立ち去ろうとしたのですが、なぜかトマンさんはまだその場に立ち尽くしておられたので不思議に思っていますと、なんと、程なく、次のメロディが流れ始めたのでした。初めにGlockenspielだと思ったのは、実はほんの前奏曲だったのです。本メロディはさらに趣のあるものでした・・・。もう少しで徒然草の「仁和寺にある法師」の二の舞を踏むところでした。「少しのことにも、先達はあらまほしきことなり。」という言葉が思い出されました。
その後、マルクト広場でそれぞれ気に入った昼食を買い、市立公園マイレに向かいました。途中、大きなタンカが停まっていたので、てっきり暖房用の灯油を供給しているのだと思っていると、それは搾りたての葡萄ジュースを醸造所の地下に流し込んでいたのでした。さすがは中世からのワイン醸造の街ならではの光景でした。公園のベンチに座り、思い思いに昼食に舌鼓を打ちながら話に花を咲かせていると、トマンさんが採れたての葡萄ジュース2種(赤と白)を試飲させてくれました。やはり味が格別でした。その後、記念撮影をして、歩行者天国の商店街へと歩きました。お勧めのカフェで外に座って皆でお茶の時間を楽しんだ後、私たちは心満たされて帰途についたのでした。心地よい風に頬を撫でられながら日本語での会話を満喫できた一日でもありました。
入念で素晴らしいプランを立ててくださった田邊さんとトマンさんに心より感謝いたします。Esslingenの街はまだまだ味わい深い名所が沢山あるとのこと、またこの街に来たいと思います。次にEsslingenを訪れるのはクリスマスマーケットの頃でしょうか。
文責 M.R.